【受講・合格体験記】野本 和希 さん

【氏名】

 野本 和希 さん

【大学】

 大阪経済法科大学 法学部 法律学

法科大学院

 早稲田大学法科大学院 修了[2021.4.1 追記]

【合格実績】

 2018年 8月 立命館大学法科大学院 合格(授業料半額免除)

 2018年 9月 中央大学法科大学院 合格(授業料半額免除)

 2018年 9月 早稲田大学法科大学院 合格(授業料半額免除)

 2021年9月     司法試験 合格[2021.9.7 追記]

【主な受講歴】

・ 法職基礎講座[2期](大学 特修講座)

・ 司法試験対策講座(基礎編)[2016](大学 特修講座)

【受講・合格体験記】

1.法職基礎講座[2期]

 私は大学1年生の時に法職基礎講座を受講し,1年を通して7法の基礎を学びました。私が特に役に立ったと感じているのは徳丸先生が作成してくれたレジュメです。講座の開始時にレジュメが配布され,基本書と同時に進めて行きます。私は講座の時は基本書の内容だけで精一杯だったのでこの時はレジュメはあまり使用しませんでしたが,復習や自習をする際に徳丸先生が作成してくれたレジュメは司法試験・司法試験予備試験に合格するための必要な知識や論証など,基本書には載ってなかったり,基本書の内容を見やすくまとめてあったりと整理するのには最適でしたそのためこのレジュメは今でも非常に役立っています

 また講座自体も,小テストを毎回行ったり,適宜受講者に徳丸先生から質問してきたりするので程よい緊張感もあり,惰性で受講しないようにと工夫されています初めは苦しく感じましたが,講座の期間も長く内容も広範なのでこのような工夫は非常にありがたかったです徳丸先生の講座にはこのように受講生のことを考えた細かい工夫が施されています。私は受講時はあまりその恩恵を感じませんでしたが,中級者レベルになり復習をする際にはとても学習しやすく感じました。

 他にも個人面談をいつでも行ってくれるので自分の学習方法の見直しの手がかりも発見しやすく,LINEでも対応してくれて講座外でのバックアップもとても助けになりました。

2.2016年度 司法試験対策講座(基礎編)(山口先生担当分)

 この講座は法職基礎講座で学んだことを実際の問題に即して答案に反映する論文講座です。

 法職基礎講座で学んだ基礎を分かっているからといって優秀な答案が書けるわけではなく,時間的制約や論点の記載量のバランスなど,基礎的なことを復習しつつ技術的なことも学ぶ講座でした。

 特に自分の答案を先生・他の受講者に読んでもらって評価やアドバイスをしてもらえるので,自分では気づかない点に気づけて,とても参考になりますそういう所にこの講座の意義があったと思います。

3.その他

 受講体験記で色々述べましたが,私は3年半の経験を通して,一番大切だと思ったことは,自分で考えて自分で良いと思った勉強法をとってみるということです

 私は法職基礎講座・司法試験対策講座(基礎編)を受講して,3年次も司法試験対策講座(基礎編)を受講する予定でした。しかし選抜試験で不合格となり受講できず,その後の飛び級で受験した法科大学院入試も不合格でした。そこで自分が今まで法職基礎講座や司法試験に対策講座【基礎編】を特に何も考えずに受講していて,受講していれば勝手に力が付くと思っていたのが間違いだと気付きました。決して怠けていたとか,講座外で勉強していなかったとかそういうわけではありませんでした。そして自分には何が足りなくてそれをどう補うのか考えるようになり自分ではこれでやっていこうという勉強法もある程度分かりました

 そのため今後の勉強の進め方等,様々な先生方に相談しましたが,自分で思うようにやってみることにしました。自分のことを一番分かっているのは自分であり,自分のことは自分で決めたいと思ったからです

 そして私はまず行政書士試験の合格を目指そうと思いました。大学3年の秋に法科大学院入試まで1年をきっている時期にあまり基礎ができていない自分が約1ヶ月後の行政書士試験の合格を目指した勉強を行うのは,多分先生方に相談していたらおすすめされていないと思います。しかし私は,自分が思うようにやってみてそれが通用するのか試してみたかったし,合格すると自信もつくと思ったのでそのままやってみましたその結果,行政書士試験に合格でき,良い意味で自信もついてそのまま3校の法科大学院に全て授業料免除付きで合格しています

 確かに世の中には私と同じ年齢で司法試験予備試験に合格していたり,私より優秀な成績で法科大学院に合格している方も沢山います。そのため私が一番だとかその様には思っていませんし,今後自分一人で勉強して司法試験に合格できるとも思っていません。しかし最終的に司法試験を受験するのは自分自身であり,他人ではないので先生方や周りの人の意見はあくまで参考程度に自分で考えて学習する,そのきっかけとして法職基礎講座がある,と考える視点も大切なのではないかなと思っています

 

※ 2019年2月にご寄稿いただきました。

 

【コメント】

 野本さんは,自身の問題点を一つずつ改善。克服し,諦めずに努力を続け,まさに逆転合格を果たした方です。私(取締役)が当時の大学で講師をしていて,とても記憶に残っている受講生の一人です。というのも,当時の講座設計では,1年目の入門講座は誰でも受講ができて,2年目,3年目の上級講座では,それぞれ選抜試験を課していたのですが,野本さんは,2年目の選抜試験に合格したものの,3年目の選抜試験には不合格となってしまったのです。今でも鮮明に覚えているのですが,選抜試験後に合格者判定会議を行っていたのですが,責任者であった私(取締役)と実務家講師の山口(代表取締役)で最後の最後まで何とか合格させられないか,と夜遅くまで何度も何度も議論をしました。しかし,何度起案を読み直しても,加点できる部分には限界があり(なお,公平を期すために受験者全員も同じ基準で加点しています。念のため付言しておきます。),どうしても合格させるのは厳しいということになり,もし,本当に法曹の夢を諦めないのであれば,ここで一回挫折して立ち上がって欲しいという老婆心もありました。本当に複雑な心境でした。そして,体験記にもあるように,野本さんは見事に自分の問題点を改善・克服しました!3年目の講座を受講することはできませんでしたが,彼なりに自習の仕方を見直し,質問は自由に受け付けていたので,何か躓いたことがあれば適宜質問にも来てくれていました。その結果,在学中に行政書士試験に合格するという快挙を達成するだけでなく,立命館大学法科大学院中央大学法科大学院早稲田大学法科大学院に合格し,しかも,3校ともすべて授業料半額免除というすばらしい成果を勝ち取りました。合格報告を受けた際に,「あの時,選抜試験に落としてもらってよかったです。」といったことも話してくれて,あぁ,自分の判断は間違っていなくてよかった…,とこちらの方が安堵してしまいました(笑)。

 野本さんは,現在(2020年8月時点),早稲田大学法科大学院に在学中です。同法科大学院の教授陣は,うらやましい限りの方々が揃っていると思いますので,これまでの学習の成果を活かしつつ,吸収できるものをし尽くし,司法試験合格も見事勝ち取っていただけることを祈っております!

 

                       [コメント:取締役 徳丸 祐治]